設計趣旨 |
本件は岡崎市中野郷町の長閑な田園地帯に立地し、歯科・矯正歯科・小児歯科・歯科口腔外科が一つとなっている総合歯科医院です。『長閑な自然環境と調和した歯科医院造り』をテーマとして設計を進めました。建物外観は、北から南へ緩やかに流れる片勾配屋根とし、軒の深い屋根形状としました。外壁の色合いは、濃紺色を基調とし、腰壁は唐茶色の木目調とすることで、庭園の植栽が映える色合いとしました。内部空間は、南側の開口部を大きくする事で、診察室の全てのチェアーユニットから庭園の景観を眺めることができ、明るく開放的で外部空間と繋がるように配慮しました。又RC打ち放しの塀を建物外周部にバランスよく配置する事で、治療中の患者様のプライバシーを確保すると共に庭園と建物が一体化するように工夫をしました。小児診察エリアはビビッドカラーを基調とした空間とし、室中央にはシンボルツリーオブジェを設置して、施術を受ける子供たちが楽しく治療に臨めるように工夫しました。予防歯科エリアは、落ち着きとくつろぎの空間を考え、優しい色合いを基調としながらも、モザイクタイルやカーペットタイルをアクセントに採用することで、華やかさと高級感を感じられるように配慮しました。さらに建物内の医療家具や什器類については、全て優しい色合いの木目調で統一し、窓から見える庭園の木々と調和するように考慮しました。エントランスや総合待合には白い石目調のタイル材を壁面にしつらえることで、木目調の家具や什器で統一された空間に程よいアクセントを生み、庭園の景観をゆったりと楽しむことができるように配慮しました。今後、治療を受ける患者様にとって、居心地がよく、心の安らぐ歯科医院のご提案ができたと思います。
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